毎週のように新たにディスレクシアと診断される子ども達を診ていて、次のように思います。

①『字は人をあらわす』という言葉があるようにわが国では書字を特別視する傾向があります。
②日本人は、平仮名・カタカナ・漢字という世界でも稀な3つの文字を使っています。
③英語が問題です。英語は言葉の粒が小さく、アメリカ人やイギリス人でもディスレクシアになりやすい言語です。ディスレクシアにはなりにくいと思われている平仮名ですら読みに困難な日本のディスレクシアの子ども達が英語をマスターするのはほとんど不可能です。しかも高校入試や大学入試で英語は数学や国語と同等あるいはそれ以上の配点となっています。ディスレクシアの子どもにとっては不公平です。
④ディスレクシアの教育にICTは重要なツールですが、わが国のICT導入はOECD加盟47カ国で46位です。
⑤多くの子どもたちが、“読み書き”中心の教育で勉強⇒学校が嫌いになっています。
⑥ディスレクシアの子どもたちは中学を卒業すると見違えるほど明るくなります。

第2回 ディスレクシアセミナー in Fukuiでは、仲嶺先生にディスレクシアと不登校について、河野先生と平林先生にICT機器を利用した読み書き支援についてお話いただき、現在中学を卒業して明るい高校生活を送っているディスレクシアのお子さんを持つ二人のお母さんによる特別支援教育の立場から支援されてきた為国先生へのインタビューが行われる等、充実したセミナーとなりました。